一般的に企業が財務諸表はじめ 有価証券報告書を作成するに当たって ある程度の裁量が与えられている。 裁量が存在する理由として 余りにも画一的な基準を呈してしまうと その基準に適応できない企業・業種があるなど 不便な点が多いからだと思われる。 一方で裁量というものはそのまま 「恣意性」という言葉に置き換えられてしまうことがある。 経営者の恣意性が見え隠れすることがあるとされている。 そして企業に投資をする投資家にとって見れば 投資先候補の企業の決算書の経緯を見るだけでも 企業とその経営者の考え方、生き方 をある程度推察することが可能ではなかろうか。 私の場合はこのような仮説を心に持った上で 有価証券報告書や決算書を読むようにしている。 研究の分野においても 『企業価値評価』伊藤邦雄 2007 日本経済新聞出版社 にて経営者の恣意性が低いとされる 「質の高い」利益についての紹介がされている。