「モデリングセッション(ユーザといっしょに進めるモデリング)がどうもうまく進まない。恥ずかしいのか、ユーザが何も語ってくれない」という相談を受けることがある。よく訊いてみると、ユーザからの信頼を得るという基本的なレベルで失敗してしまっているケースがままある。セッションの場でユーザから信頼を得るためには技術力だけでは無理で、ユーザの「感情」を取り扱うための素養が不可欠だ。 ◆共感的理解とは 初めて吉野に花見に行ったのだけれど、千本桜ってのは誇張じゃないんだね。すごいなあ、あれは。 春の休み明けに読者の友人がそんなことを言ったとする。それを受けて、読者は以下の6つの発言のうちのどれをいかにも言いそうだろうか。自分の会話のクセを思い出しながら考えてみてほしい。 1:桜の季節じゃなかったけど、吉野には3年くらい前に行ったなあ。 2:後醍醐天皇とか天武天皇にゆかりの深い歴史スポットだよね。 3:でも
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