この前、大手SIerのCFOと“SI進行基準”の件で話す機会があったが、彼はその導入に憤懣やるかたなしだそうだ。2008年度から会計処理に導入されるこの進行基準は、システム開発の進捗状況に合わせて売上を“分散計上”するやり方で、内部統制制度と合わせ、経営管理能力に劣るITサービス会社には恐ろしい負担になるだろう。だが、このCFOが怒っているのは、そこではない。 進行基準の話はこれまでも何度か書いたので、そちらも読んでいただきたいが、要は国際会計基準とのコンバージェンスの関係で、SIの売上についても従来の完成基準から進行基準に変更しなければならない。今では検収書をもらってから売上を計上していたが、これからは毎月投入したSEコストに見合う売上を計上するようになる。 ちょっと考えただけでも、これは大変だ。プロジェクトに遅れなどの問題が生じ、大量のSEを投入した場合、そのコストに見合う売上を建てる
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