2017.01.23 女性を殴り、腹を切り裂くドラマを「ポリコレ棒」でぶん殴らない理由『ウエストワールド』 昨年トランプが大統領選で勝利をおさめたのを契機に「ポリコレ疲れ」という言葉が日本でも口にされるようになった。排他的、差別的表現批判に反発する物言いが目立つようになり、自分の好む創作物が女性や子供、マイノリティの権利を侵害していると批判される煩わしさを「ポリコレ棒でぶん殴られる」という言葉で表現する人が現れ始めた。どうやら彼らは自分たちこそが“被害者”であると認識しているようだ。少女を性的オブジェのように扱う表現をしても、それは架空のキャラクターに対して行われるものでそもそも「被害者はいない」、果ては「実際にある現実を描いているだけだ」と彼らは主張する。そんな人たちを見ていると私は現在アメリカHBOで制作・放送され大絶賛されているドラマ『ウエストワールド』をいやおうなく連想するのだ。