電子書籍だ黒船だと騒ぐ人、まぁ餅つけ。いまに始まった話でもなし、シャルチエ師匠と考えてみよう。 ロジェ・シャルチエは、フランスの歴史学者。写本から印刷物まで、「記されたもの」の浸透が社会に与えた影響を検証し、どのように新たな思考様式生み出していったかをテーマに、多数の研究成果を発表している。紙から画面に代わるとき、どんな変化が起きるのかを、十年・百年単位で考えるのに良いかと。ドッグイヤーじゃなく、腰をつけて。 実はシャルチエ師匠、9月7日に国会図書館で講演をする。タイトルは、「本とは何か。古代のメタファー、啓蒙時代の諸概念、デジタルの現実」。さらに福井憲彦氏と長尾真氏を交えて鼎談をするので、腰をつけて考える人にはうってつけ。わたしは申し込んだけど、先着順らしいのでお早めに↓ 国民読書年記念ロジェ・シャルチエ氏講演会「本と読書、その歴史と未来」 そこで、予習のつもりの一冊目が「書物の秩序」。