公開されてから少し時間が経っているが、今年3月に文科省が発表した「青少年が利用するコミュニティサイトに関する実態調査報告書」という資料を見ている。いわゆるコミュニティサイトにおける子どもたちの利用実態を調査したものだ。 中味を見ると、注意を要する投稿74%、問題のある投稿26%などとおどろおどろしいグラフが並び、コミュニティサイトというのはこんなに問題だらけなのか、といった印象を持たれるだろう。だが実はこの報告書では、最も重要な点がさらりとしか書いていない。それは、利用者全体に対してどれぐらいの割合の書き込みが注意を要し、または問題のある投稿であるかという事である。 この数字は冒頭の「調査の概要」の数字をよくよく読まないと分からない仕掛けになっている。これを紐解いていくと、調査期間に約10万件の投稿があり、その中で問題があると思われる投稿を抽出したところ、6158件であった、という事である