「ボディ・ブルー 青い人間たち【前編】」で紹介した青い顔の男・ポールさんの症状は、コロイド状銀の摂取によりもたらされたものだった。しかし、アメリカではさらに驚きの、生まれながらにして青い肌を持った一族がいたのだった。 ■ファゲイト一族とは? アメリカ東部のアパラチア山脈周辺は、近年に至るまで地理的・文化的に隔絶され、開拓時代から独自の生活様式や信仰が維持されてきた地域。「青い肌の一族」ファゲイト一族は代々この地域に住んでいた。 一族の歴史は、青い肌を持ったフランス人孤児、マーティン・ファゲイトが、1820年に東ケンタッキー州のトラブルサム・クリークという場所に住み始め、エリザベス・スミスという女性と出会い、子供をもうけたときから始まったと伝えられている。この時生まれた7人の子どもたちのうち4人が、青い肌を持って生まれたそうだ。 その後も、子孫たちは、青い肌を持った人が数多く現れるようになる