放射線の一種の「重粒子線」を使ったがん治療を行っている千葉市の放射線医学総合研究所は、超電導磁石を使うことで従来より小型化した新たな治療装置を日本で初めて開発し、8日、報道陣に公開しました。 研究所では、従来の放射線よりがん細胞を壊す力が強い「重粒子線」を使ったがん治療を進めてきましたが、非常に大きな治療装置となるのが課題でした。 開発された新たな治療装置は、重粒子線を調節する磁石として日本で初めて超電導磁石を使い、装置全体を長さ13メートル重さ300トンと、従来の半分程度に小型化できたということです。 また、これまでは重粒子線をがん細胞に集中して照射するためには患者が横たわる台を傾ける必要がありましたが、重粒子線の照射口を回転させて360度、どの角度からも正確に当てることができ、患者の負担軽減や副作用をおさえることにもつながると期待されています。研究所では新年度・平成28年度内にこの装置