新型コロナウイルスの感染拡大防止のため政府が外出の自粛を要請する中で、家庭に商品を届ける宅配サービスの業務が急増している。食品や日用品を組合員に届ける東都生活協同組合(東京都世田谷区)商品部部長補佐の吉澤正義さん(55)は、「綱渡りの運営だが、必要な人に必要なものが届くよう最善を尽くす」と話す。【大迫麻記子/統合デジタル取材センター】 ――一斉休校や外出の自粛要請で、宅配にどんな影響が出ていますか? ◆注文が多すぎて異常事態と言うべき状況です。この時期に1日当たりに届ける青果物は、昨年が5.8万個でしたが、今年は8万個と1.4倍になっています。冷凍品、冷蔵品も1.2~1.3倍に増えました。特に注文が多いトイレットペーパーは昨年比で3倍、お米は1.7倍です。休校の影響で具付きラーメンのような子供でも作れそうな商品や、保存がきくスパゲティ、うどん、そばなどの乾麺、レトルトのごはん、シリアルなど