赤字国債を発行するための特例公債法案と、衆院小選挙区の「1票の格差」是正を盛り込んだ衆院選挙制度改革の法案が、8日に閉会する今国会で審議未了・廃案となることが6日、決まった。 6日の参院議院運営委員会理事会で両法案の委員会への付託が見送られ、継続審議の手続きが取れなくなったためだ。 民主党は両法案を8月28日の衆院本会議で与党の賛成多数で可決したが、参院では野党の反発で審議に入れない状態になっている。会期末を迎え廃案を回避するには、関係する委員会に法案を付託したうえで継続審議の手続きを取る必要がある。しかし、参院議運委の主導権を握る自民党などが付託に反対した。 政府・民主党は、秋の臨時国会で両法案を出し直す方針だが、成立の見通しは描けていない。 特例公債法案が秋に成立せず、赤字国債を発行できないと、政府は「10~11月に財源が底をつく」と危機感を強めている。地方交付税の地方自治体への交付を