雪害から通信網をいかに守るか。設備面での対応ももちろんだが、雪に対する深い理解と経験を持つ技術者たち個々の力量に頼る部分も大きい。 設備面では、パラボラアンテナの表面に超撥水剤を塗布して雪が付着し難くする技術も開発されている。一方、通常の車両で入れない場所では、NTT西日本管内で数少ない雪上車を使用する。一般道はトラックで運び、山間部の無線中継施設や被災箇所では除雪されない林道など山深い地域で活躍する雪上車が必要不可欠である。そのために高山統括営業所では、雪上車の運転が可能な大型特殊免許を所持する社員が4人いる。 上瀬所長は、「通信網の遠隔監視システムや測定技術の向上も、雪害への対応の重要な技術進展でした。一刻も早い復旧に向けては、裂断箇所の特定が第一で、今は誤差数メートルで特定できます。このおかげで無駄な作業が減り、迅速な対応が可能になり、より一層安全を確保できるようにもなったのです」と