「開かずの踏切」として知られる京王線・桜上水駅前の「下高井戸5号」。踏切の長さが約25メートルあるにもかかわらず、開いた数秒後に警報機が鳴ることも多い。渡りきれない人や強引な横断をしようとする人もいて危険だ(撮影/写真部・小原雄輝)この記事の写真をすべて見る 日本一の乗降客数の新宿駅。乗り入れる電鉄各社にとって、ラッシュ対策は重要課題だ。東京西部を並行して走る小田急線と京王線。ライバル同士はその取り組みの違いも鮮明だ。 国土交通省によると、ラッシュ時の混雑率は小田急線が191%、京王線は165%。圧迫率が高いのは小田急線だが、「輸送力」では先んじている。 小田急線は1989年から線路容量を増やす「複々線化」と踏切をなくす「高架化」に着手。騒音などで周辺住民から訴訟を起こされるなど紆余(うよ)曲折あったが、2017年度に完成のメドがついた。区間は東北沢~和泉多摩川間の10.4キロだが、梅ケ丘