いま、国葬への反対が高まり、岸田政権の支持率が急降下するなかで、問われているのは、これほどまでに権力者からバカにされきった状況を日本人はさらに甘受し続けるのか、それとも金輪際拒絶するのかということです。 「統一教会問題など、国民はやがて忘れる。東京五輪と同じく、国葬もやってしまえば《やってよかった》と国民は思う」──いまなお国葬を強行しようとする自民党政権の本音がこのあたりにあることなど、特に深く考えなくてもわかります。 太平洋戦争が終わった後、映画監督の伊丹万作は、次のように書きました。 「だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。」 「《だまされてい