タイに「疎開」して日本を眺める 2月6日9時40分、ようやく心の底からホッとした。福岡空港からマスクを着けずに無事、タイ・バンコク行きのエアアジア機に搭乗できたからだ。「これでやっと監獄から出られた……」とさえ思えた。 日本にいる97%ぐらいの人にとってはどうってことない問題かもしれないが、自分にとっては「マスク超大国JAPAN」にいたこの2年10ヵ月は苦痛だらけだった。 法律による強制ならば「逮捕されたくない」「罰金を課されたくない」と思うだろうし、諦めもつく。しかし、法制度化もされていないし罰則規定もないというのに、人々は相互監視のもと「他人の目が気になるから」と言って、その効果はさておきマスクを着用し続ける。そんな異常な社会は耐え難かった。 各施設はクラスター発生源になりたくないのと、客からのクレームを怖がって「感染対策の観点からマスクの着用をお願いしまーす!」というアナウンスをし、