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ブックマーク / 7oku.hatenablog.com (14)

  • もしも桃太郎が精神論だらけだったら - ナナオクプリーズ

    昔々あるところに、おばあさんが「こうすればキレイになるんだ」と言いながら炎天下で水も飲まずに洗濯をしていると、川上からドンブラコ矯正ギブスを着けた桃が流れてきました。 これは貴重な桃だと思っておばあさんが家に持ち帰ると、山からうさぎ跳びをしながら帰ってきたおじいさんはこう言いました。 「おばあさん、ちょっとこの桃をナタで切っておくれ」 「そんな、私には切れませんよ、こんな大きな桃」 「違うんじゃよ。切れないという姿勢だから切れない。鼻血を出して倒れようが切れるまでやる。そうすればこれから先、もう二度と切れないなんてことは言えなくなる」 おばあさんが死にかけながら切った桃からは赤ん坊が生まれ、桃太郎と名付けられました。 桃太郎はすくすくと育ちましたが、おじいさんは「もっと育て! 明日までに10cm身長を伸ばせ! 努力だけが成功を呼ぶんだ!」と言い続け、かえって桃太郎の成長は伸び悩みました。

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  • クソレビューだらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    ★☆☆☆☆ 無題 投稿者:◆おばあさん◆ やっとドンブラコされてきたのに桃が割れていました! 配送にはもっと気を使ってほしいです……。 ★★★★★ 待っていました! 投稿者:赤鬼 まだ退治されていませんが期待を込めて★五つです♪ ★☆☆☆☆ 味を間違えた 投稿者:サルサルサル あんこ入りのきび団子がべたかったのに間違えてみたらし味を注文してしまった みたらしはべられないので☆ひとつです ★★☆☆☆ 初心者には厳しすぎるのでは? 投稿者:キジっち 私はおとぎ話初心者なのですが、唐突な桃の登場や桃太郎の誕生についていけませんでした。 鬼ヶ島について調べようとしても、説明書が難しくてわかりません。 ドンブラコってなんなんですか? こういうのは上級者向けだと思います。知っていたら買いませんでした。 初めてのおとぎ話だったので簡単なものを選びたかったのに、残念でした……。 ★☆☆☆☆ 作者の人格

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  • 500人の百合ファンが選んだ百合アワード2014 - ナナオクプリーズ

    2014年もたくさんの百合作品が世に羽ばたいていきましたが、百合市場はまだまだ小さく、BL市場と比べると10分の1程度と言われています。百合にはまだまだ世間に伝わっていない魅力が潜んでいるのです。 いち百合オタクとしてもっと市場を広げるべく始めたのが『この百合マンガがすごい!』なのですが、これもまたありがたいことに多くの方から読んでもらえたとはいえ、紹介されているのはあくまで僕の主観で選んだ作品ばかり。 そこで今回は『星雲賞』と『日SF大賞』の選考形式をモデルに、アンケート作成サイト『Questant』を利用してツイッターの百合ファンの皆様にアンケートを取り、2014年を代表する百合作品を選出することにしました。題して『百合アワード2014』です。 システムは単純です。僕含む複数の百合有識者が2014年に発表された百合作品の中から『知名度』『コンテンツの質』『百合度の高さ』を基準に、『ア

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  • この百合マンガがすごい!2015 - ナナオクプリーズ

    多くの名作百合漫画を残した『ひらり、』が衝撃の休刊、『まんがの作り方』や『オハナホロホロ』といった名作長編の完結。あの『ユリイカ』が百合特集を組むなど、話題に事欠かなかった今年の百合業界。 たくさんの百合漫画百合豚達の身体の上を通りすぎていきました。 前回の記事がとても好評だったため、家「このマンガがすごい!」の発売日に今年も「この百合マンガがすごい!」を更新させていただきます。 去年の記事はこちら→ この百合マンガがすごい!2014 この記事では百合ヲタの管理人が去年12月1日~今年11月30日までに発売された百合漫画の中から独断と偏見でランク付けして紹介していきます。また単行が3巻以上続いている作品・新装版・海外の作品は除外しました。 あくまで管理人の独断と偏見であることをご了承ください。 20位から11位まではこちら(敬称略)。 第20位 コダマナオコ『コキュートス』 第19位

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  • 戦いたくない桃太郎 - ナナオクプリーズ

    昔々あるところに、おじいさんとおばあさんと桃太郎がいました。 三人はたくさんの人が住む村とは少し離れた山中に三人だけで居を構え、慎ましくも穏やかで楽しい生活を送っています。 おじいさんとおばあさんは争いを好まない心優しい性格で、ギスギスしたムラ社会に馴染めず山の中へ逃げ込んだ過去を持ち、桃太郎はそんな二人を心から尊敬していました。 桃太郎はある日、刀をふるって薪を斬っていました。おじいさんおばあさん同様、揉め事に積極的でない桃太郎でしたが、大好きな二人の役に立てるかもしれないと、刀の練習を毎日欠かさず行っていたのです。 この日も快調に作業をしていた桃太郎の耳に、遠くから悲鳴と罵声が聞こえてきました。村からのものです。目を凝らして山の下をみると、なんだか身体の大きなおっかない生き物達が、村で暴れている姿が見えました。 桃太郎が知っている生き物は、自分とおじいさんおばあさん、山に住む小さな動物

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  • もしも矢沢永吉が桃太郎を朗読したら - ナナオクプリーズ

    矢沢です。 昔々あるところに、お爺さんとお婆さんがワオワオしてたんだけどさ。 お爺さんが山へ柴刈りに、お婆さんが川で洗濯してたら、ビッグな桃が流れてきたわけ。 ドンブラコ、ドンブラコって。ノッてくれ、ノッてくれって。婆さんつい拾っちゃったのよ。 その桃を切ったらさ、赤ん坊が生まれたのよ。この時点でもう、スターの素質があったのかな。 じゃあ桃から生まれたから、桃太郎にしようって。んでお爺さんが一回、俺のところに相談にきたんだよね。永ちゃん、この名前どうすかって。 んで、俺は言ったよね。いいね、その名前。いい名前なんだけどさ、俺はいいんだけど、YAZAWAがなんて言うかな? 結局、桃太郎に決まったんだけどさ。桃から生まれた子供。ヤバイ、って思ったよね。 それから桃太郎はスクスク育つんだけど、ある日急に、鬼ヶ島へ鬼退治に行きますとか言い出して。 すごいよね。桃から生まれて、鬼とケンカするとか。ス

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  • 死語だらけの走れメロス - ナナオクプリーズ

    メロスはプッツンした。必ず、チョベリバな王を除かなければならぬと決意した。 結婚式を間近に控えた妹を持つメロスは、このアベックに贈るトレンディな衣装を買うためにシラクスの街へこにゃにゃちわー。シラクスの街にはメロスのマブダチのセリヌンティウスがいた。 しかし、街の様子がなんだかブルー。 「王様は人を信じられなくなり、逆噴射して街の人間を次々と首チョンパするようになったのです」 「そんなバナナ。なんという困ったちゃん」 怒ったメロスは城まで行ったが、逆に捕まえられてしまい王の前に連れて行かれた。王様はメロスに死刑を言い渡した。 「逝ってよし」 「冗談はよしこちゃん! ちょっとタンマ。村でムチムチプリンな妹が結婚式を控えている。三日だけ待ってくれ。その間、友人のセリヌンティウスを人質に置いていく……セリヌンティウス、人質になってくれるか」 「なーるほどザ・ワールド秋の祭典スペシャル。わかった、

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  • もしもおとぎ話に官能小説がまぎれこんだら - ナナオクプリーズ

    桃太郎 昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。 おばあさんが洗濯をしていると、川上から大きな桃がドンブラコドンブラコと流れて来ました。おばあさんは桃を持ち帰り、おじいさんと一緒に桃を真っ二つにしました。すると、中から赤ん坊が現れて、おぎゃあおぎゃあと泣きだしました。 桃から生まれたので桃太郎と名付けられた赤ん坊はすくすくと育ち、立派な青年になりました。そしてある日、おばあさんにこう言いました。 「へへっ、あんた歳の割にはいいカラダしてんじゃねえか」若い男はマサコの身体に抱きつくと着物の懐に手を差し入れた。 身をくねらせて抵抗するマサコ。しかしすでに齢六十を超えていたはずのその身体は、数十年ぶりに若い男に抱きしめられたことで胸の奥に、情欲の炎がちらりちらりと灯り始めていた。 「やめてっ! こんなところを夫に見られたら…

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  • 車椅子だらけのレストラン - ナナオクプリーズ

    2013-05-19 車椅子だらけのレストラン イタリアンレストラン「セディア・ア・ロテッレ」は今夜も満員御礼の大賑わいだった。 店の前で予約した名前を告げると、銀色に光る車椅子に乗ったボーイが手慣れた動きで器用にドアを開けた。このボーイは幼い頃に交通事故に遭い下半身が不随になってしまったのだが、今では立派なサービスマンとしてこの店に務めている。 来客である一人の紳士が満足気に微笑んだ。この店に訪れたのは初めてであり、今夜は友人達とささやかなディナーの約束があったのだ。自動操縦システムのスイッチを押すと、紳士の乗った車椅子は小さな斜面を上り始めた。ドアを開けたボーイは少し、それを羨ましそうに眺めた。彼の車椅子は自動操縦のシステムがない旧式のものである。 「◯◯様ですね。お待ちしておりました。お席へご案内いたします」 紳士を迎え入れたのは、シックなスーツを身にまとったウェイターだった。彼は車

  • コピペな男 - ナナオクプリーズ

    2013-02-23 コピペな男 都内の個室居酒屋で、四人の若い男達による熱い作戦会議が行われている。ただ一人を除き、男達は逸る気持ちを抑えきれなかった。 男達は入りたての大学生だった。今回、初めての合コンをセッティングしたのだ。今から数分後にはこの場所に、四人の女子大生が訪れる。男達はデビュー戦を勝利で以って華々しく飾りたかった。そのために緻密な作戦と連携プレイを練る必要があった。 「おい、コピ山。聞いているのか?」 必死さがにじみ出ている男達と比べ、コピ山と呼ばれた青年はひとり、無関心といった顔で会議に参加していた。 「聞いているよ。ハッタリかましていけばいいんでしょ?」 「そうだ。適当に何かモテそうなこと、例えばバンドやってますとか言えば、大抵の女子はいついてくる。なんでもいいから、自分をモテそうなことしてる男だと思わせるんだ。そのハッタリでスタートダッシュを切れば、余程のミスが無

  • 未来のキラキラネーム事情はこうなる - ナナオクプリーズ

    「田中さん。田中光宙さん」 静かな院内に受付のナースの声が響く。平日午後の都内某病院フロント前には、まばらな人の姿があった。 「田中光宙さん、いませんか」 受付が追ってその名を呼ぶ。カルテを脇に抱えたひとりの若いナースが、その様子を傍らで眺めていた。田中光宙という名の患者、そんな名前の人間が二人といるわけがない……はずである。 「はいはい、私です」 ひとりの老年期男性が席を立ち、受付へと足を運んだ。心疾患で通院している彼こそが、田中光宙(たなか・ぴかちゅう)である。もちろん、某人気携帯ゲームとは一切関係がない。受付で薬と説明を受け取ると、腰の曲がったピ◯チュウは玄関の向こうへと消えた。 「次は……松麗音菜愛梨亜(まつもと・れおなあめりあ)さーん」 ハイ、という乾いた声とともに、熟年の女性が立ち上がった。 (どうして、どうしてこうなったのかしら……) ナースはこめかみを抑えた。光宙……彼の

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  • 俺の大介がこんなに総受けなわけがない - ナナオクプリーズ

    ジャーナリストの津田●介は疲れていた。先程、週刊フ●テレビ批評の収録を終えて局を出たばかりである。このまま帰って眠ってしまいたいが、彼には明日に〆切を控えた原稿が残されていた。 「はあ、いい天気だ。中央公論新社から新刊『動員の革命 ソーシャルメディアは何を変えたのか』も絶賛発売中なことだし、こんな日は原稿を書かず遊んでいたいなあ」 しかし、そんなささやかな望みは叶わない。ツイッター隆盛の立役者であり、フォロワー数二十万を抱える津田は、このソーシャルネットワーク社会に於いて今や時代の寵児。多忙を極める身なのである。 (そういえば昨日、『100RTされたら津田大介総受けBLを書きます』なんてpostがされていたなあ。出来心で公式リツイートしちゃったけれど、あれからどうなったんだろう) ツイッターには世界各国から人種・職業・年齢に趣味嗜好を問わず様々な人種が集まる。津田ほどの有名人であればその名

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  • 『魔法少女まどか☆マギカ』を観たことない人にまどマギ批評させてみた - ナナオクプリーズ

    批評その1 山田さん(仮名・21歳・都内在住・大学生) 「ま、『魔法少女まどか☆マギカ』? あ、ああ。知ってますよ。小さい女の子にすごい流行ったよね。ね? あ、うん。流行った流行った。も、もちろん毎週観ましたよ。これは流行ったよなあ、うん……」 「なんていうか、その、すごいアレですよね。まあ流行るだけのことはあるっていうか、そうそう、シナリオがいいんですよね。魔法少女アニメなのに、子供向けに留まらないメッセージ性というか……愛ってこういうことなんだ、みたいな。え、最初から子供向けじゃない? そ、それくらい知ってますよ。大人も楽しめるって感じですよ……ね? その、魔法少女まど……えと……そう、まどか☆マギカ。まどか☆マギカね、うん」 「え、お気に入りは何話かって? 僕はほら、やっぱりその……十八話、そうそう! 全部で十二話ですよね! もちろん知ってましたよ。何話が好きかって、まあなんだかんだ

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  • 制約だらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ

    制約:「桃」「おじいさん」「おばあさん」「犬」「猿」「キジ」「鬼」「きびだんご」「山」「柴刈り」「川」「洗濯」「どんぶらこ」「日一」「家来」「宝」の使用禁止 昔々、あるところに高齢の男性と高齢の女性が住んでいました。高齢の男性が周囲より標高の高い地形へ剪定作業に、高齢の女性が細長い地形に絶えず水が流れる場所で衣類の汚れを排除していると、上流から大きな学名Amygdalus persicaが大仰な擬音と共に流れてきました。 「こんなに大きなAmygdalus persicaは見たことないわ。これは良いみやげになるわね」 高齢の女性はその時折お尻の隠喩として使われる果物を持ち帰り高齢の男性と二人で割ってみると、中から元気のいい男の子の赤ん坊が飛び出して来ました。子供がいなかった高齢の男性と高齢の女性は大喜び。シロップ漬けの缶詰にすると美味しいそれから生まれた子供だったので、それらしい名前を付

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