新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期した中国の習近平国家主席の国賓来日について、政府が年内の実施を見送る方向で調整していることが28日、分かった。中国は尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺への領海侵入を繰り返すほか、香港や新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権弾圧などに国際社会の批判が強まっており、政府高官は新型コロナが収束したとしても「招ける状況ではない」と明かした。国賓来日は早くても日中国交正常化50周年の来年以降となる。 【写真】ウイグル人収容施設の様子 日中両政府は習氏の国賓来日を昨年4月に予定していたが、新型コロナの感染拡大を受け同年3月5日に延期を発表した。撤回とはなっていないが、その後も日程調整などの具体的な動きは止まっている。 収束の見通しが立たない新型コロナの影響があるが、中国側の行動も大きな阻害要因となっている。尖閣周辺の接続水域で確認された中国海警局の船は昨年、333日