今年はリオパラリンピックがあったこともあり、競技用義足を目にした方も多いだろう。Xiborgもリオパラリンピックに参加した佐藤圭太選手(トヨタ自動車)が使用する競技用義足を開発したが、今回のサイバスロンのために必要となる義足と、走るための義足とは全く異なるものである。 パラリンピックでは義足アスリートのパフォーマンスが健常者に追い付きつつある。しかし、実は日常生活のための義足は、健常者の身体能力にまだまだ及ばないのが現状だ。 パラリンピックの短距離種目では、バネのように弾みながら地面を蹴る動作を繰り返し行うため、板バネのような義足が使われる。だが、人間は走るだけではなく、立ち座り、階段昇降、障害物回避など多様な動きをすることができる。その運動を実現するために、人間は目で見たり、足裏で地面の状態を感じ取ったりして、次の動きを判断しながら、筋肉を使って関節を動かしている。 一方で一般に市販され