【バンコク=深沢淳一】バンコクのスクムパン知事が19日、バンコク東部と北部7区の約100万人以上の住民に避難準備を勧告し、首都バンコクは緊迫の度が高まっている。 タイ中央銀行は同日、「大洪水の影響で経済成長は大幅に縮小する」として、甚大な影響は不可避との見方を示した。 スクムパン知事は北隣のパトムタニ県から大量の水がバンコクの北部と東部に大量に押し寄せるのは確実として、全50区のうち7区の住民に避難の備えを求めた。避難勧告が出された北部のサイマイ地区で、堤防が決壊する恐れがあり、バンコクへの水の流入は時間の問題になりつつある。 パトムタニ県に接したホックワー運河沿いからバンコク北部に水が流入すれば、政府の対策センターがあるドンムアン空港周辺に影響が及ぶ恐れがあり、政府は運河周辺で堤防の補強工事を急いでいる。