7月23日の深夜、ウクライナのドネツク市の中心部に焼夷兵器が撃ち込まれました。焼夷子弾が上空で散布され燃えながら落下してくる光の粒の数の多さから見て、これは9M22Sクラスター焼夷ロケット弾に内蔵された多数の9N510焼夷子弾が落下してくる様子です。 9M22Sクラスター焼夷ロケット弾の9N510焼夷子弾はマグネシウム-テルミット系であり、成分として白リンは一切使われておりません。白リン弾ではないので注意してください。 なお白リン弾の燃焼温度は摂氏800~1000度。マグネシウム-テルミット系の焼夷弾の燃焼温度は摂氏2000~3000度になります。 ドネツク市の中心部はロシア側勢力の自称・ドネツク人民共和国の支配領域です。ここから前線まで直ぐ其処であり、現時点では9M22S攻撃地点から僅か10km先は戦場です。なお9M22Sの最大射程は20kmです。 赤色はロシア側支配領域Google地図
ウクライナの軍や南部オデーサ州の当局者などは、黒海に面したオデーサの港が23日、ロシア軍のミサイル攻撃を受け、2発が着弾して港湾施設が被害を受けたと発表しました。 オデーサをめぐっては、ロシア軍による封鎖で小麦などの輸出が滞っている問題を受け、ロシアとウクライナ、それに仲介役のトルコと国連が、輸出の再開に向けオデーサなど3つの港から船を安全に航行させる手順などについて、22日、合意したばかりでした。 オデーサへの攻撃について、ウクライナ外務省は「ロシアは、トルコや国連の尽力で合意に至った約束を、24時間もたたないうちに破り、台なしにした。今回の攻撃は、合意に多大な貢献をしたトルコのエルドアン大統領や国連のグテーレス事務総長に、プーチン大統領が唾を吐きかけたものだ」とする報道官の声明を発表しました。 そのうえで「合意を履行しない場合、ロシアは世界的な食料危機の全責任を負うことになる」と強く非
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