アメリカとソ連の冷戦で潜水艦が果たした役割については、まだ多くの謎が残されています。これは潜水艦の能力や活動について秘密にすべき事項が他の艦艇に比べて多いためです。特に長期にわたって潜航し続ける能力を持ち、核攻撃能力を備えた原子力潜水艦の運用の情報は特に厳格な保全の対象となります。 しかし、冷戦時代の情報が次第に公開されるにつれて、アメリカ海軍の潜水艦がどのような作戦を遂行していたのかについては、少しずつ明らかになってきています。『潜水艦諜報戦(Blind Man's Bluff)』もその成果の一つであり、当時の関係者の証言をもとにして、アメリカ海軍が潜水艦でソ連の情報をどのように収集していたのかを記述しています。 Sherry Sontag and Christopher Drew. 1998. Blind Man's Bluff: The Untold Story of America
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