3 沖縄における在日米軍の駐留 沖縄は、米本土やハワイ、グアムなどと比較して、わが国の平和と安全にも影響を及ぼし得る朝鮮半島や台湾海峡といった潜在的紛争地域に近い位置にあると同時に、これらの地域との間にいたずらに軍事的緊張を高めない程度の一定の距離を置いているという利点を有している。また、沖縄は多数の島嶼で構成され、全長約1,200kmに及ぶ南西諸島のほぼ中央に所在し、全貿易量の99%以上を海上輸送に依存するわが国の海上交通路(シーレーン)に隣接している。さらに、周辺国から見ると、沖縄は、大陸から太平洋にアクセスするにせよ、太平洋から大陸へのアクセスを拒否するにせよ、戦略的に重要な目標となるなど、安全保障上極めて重要な位置にある。 こうした地理的特徴を有する沖縄に、高い機動力と即応性を有し、幅広い任務に対応可能な米海兵隊などの米軍が駐留していることは、日米同盟の実効性をより確かなものにし、