阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年3月29日 [ハイエク]別の顔のハイエク4――「国家の品格」の品格 3月28日夜、衛星放送「朝日ニュースター」の生放送番組「ニュースの深層」に出演させてもらった。キャスターの木村忠正・早稲田大学理工学部教授(4月から東京大学助教授)のご指名である。私はお喋りは苦手で、顔もテレビ向きではないが、インターネットとメディアについて語れというので、冷や汗をかきながらのトークとなった。中身が雑誌の宣伝みたいになってしまったが、木村教授はこのブログを愛読しているらしい。一段と冷や汗である。 さて、オーストリア生まれの自由主義経済論者F・A・ハイエクを論じるのに、なぜケンブリッジ大学の勉強会の話から始めたかを語ろう。 私より10年以上前に、ケンブリッジのクィーンズ・カレッジで1年ほど暮らした日本人数学者がいた。アメリカで3年間教鞭を取った体験があり、
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