昨日、『古代漢語』(修訂本,商務印書館,1999年)の「古今詞義不同辨析例」(同書上冊の99-122ページ)を紹介しました。古代漢語と現代漢語とで、ことばの意味が変化している例を取り上げて説明したものです。 以下、そこに挙げられている39の例を簡単に紹介します。 【愛】 古代では、愛する意、おしむ意、両義があったが、現代では前者のみ。 【謗】 上古では、その人のいないところで批判する意。後に誹謗中傷する意が生じ、現代では後者のみ。 【幣】 上古では、貨幣の意はなく、人に贈る礼物をいった。漢代以降、貨幣の意が生じた。 【斃】 古くは、たおれる意で、死ぬこととは限らなかった。魏晋以後、死ぬ意となった。 【兵】 上古では、主に兵器の意で、兵士・戦士の意はなかった。兵器から派生して、軍隊・軍事・戦争などの意が生じた。 【池】 上古では、主に壕の意。現代では「金城湯池」の成語に残る程度。 【除】 古
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