山々に囲まれた京都・比叡山のふもとの集落に、「八瀬童子(やせどうじ)」と呼ばれる人々がいる。後醍醐天皇(1288~1339)を護衛し、明治、大正両天皇の逝去時にも棺(ひつぎ)を担いだ人たちだ。その縁を地域で引き継ぎ、いまも天皇、皇后両陛下や皇族方が京都を訪れた際は出迎えている。25日、両陛下は退位前最後の京都訪問へ出発した。八瀬童子は今回も京都御所で出迎える。
人類史上「最大の発明」の一つとされる製鉄の歴史が変わるかもしれない――。古代オリエント世界でエジプト新王国と勢力を二分したヒッタイト帝国。その中心部だったトルコ・アナトリア地方の古代遺跡で、日本の調査団が製鉄関連の最古級の遺物を見つけた。 見つかったのは、酸化鉄を多く含む分銅形をした直径約3センチの塊。トルコのカマン・カレホユック遺跡で1986年から調査を続けている「中近東文化センターアナトリア考古学研究所」(大村幸弘〈さちひろ〉所長)が、2017年9月、紀元前2250~同2500年の地層から発見した。 遺跡は、「鉄と軽戦車」を武器に古代オリエント世界で栄えたヒッタイト帝国(紀元前1200~同1400年)の中心部に位置する。帝国は先住民が発明した「最新技術」の製鉄を独占して軍事的優勢を得たとされる。だが、帝国が滅ぶと製鉄技術は周辺各国に急速に普及。鉄器時代へと向かう転換点になった。 大村所
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