2007年も残すところわずか。毎週、話題の新語を紹介した本連載も、これが年内最後の記事となる。そこで今回は趣向を変え、筆者が個人的な観点で選んだ「今年の新語」を10語紹介してみたい。選出にあたって考慮した条件は3つ。第1に、今年その言葉が話題になるきっかけがあったこと。第2に、その言葉が今後しばらくは定着しそうであること。第3に、その言葉に対する社会的関心が大きかったことだ。選び出した新語から浮かび上がった今年の世相は「信頼関係の分断」だった。 モンスターペアレント 〜協調関係の崩壊が怪物を生む〜 今年は、学校に対して理不尽な苦情や要求をなど突きつける保護者「モンスターペアレント」が社会問題化した。「うちの子供が下校途中に友達とケンカして怪我をしたので、学校は慰謝料を払ってほしい」などの要求をする保護者が増えたというのだ。この背景には、学校・保護者・地域の基本的なコミュニケーション不足