日本人にとって発酵食品は身近な存在だが、知っているようで知らないことが実にたくさんある。そこで今回は、「植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の違いは?」「乳酸菌は生きていないと無意味なのか?」「乳酸菌とビフィズス菌の違いは?」など、「乳酸菌」に関する素朴な疑問にお答えする(第1回は「ヨーグルトと納豆、微生物が生きてる発酵食品の魅力」)。 一般的な野菜の漬物は、野菜の塩漬けに乳酸菌や酵母などが繁殖してできたものだ。野菜などの植物を発酵させる「植物性乳酸菌」は、牛乳に繁殖してヨーグルトをつくる「動物性乳酸菌」よりも強く、胃酸や胆汁酸にも負けずに腸に到達する可能性が高いという。それはなぜなのだろう? 「植物性乳酸菌は厳しい環境でも育つからです。動物性乳酸菌は牛乳の乳糖をエサにして、30~35度に保温され、厳密に衛生管理された環境でつくられます。これは、低温だと育たず、他の菌と共生することができないから。一