◆福島消費者担当相が退任。この8カ月半の行政の変化は。 ◇消費者の視点、徐々に浸透 「司令塔」の存在感なし/大臣独自施策、後退も 昨年9月に発足した消費者庁を引っ張ってきた福島瑞穂前消費者担当相が先月末、普天間問題を巡り罷免された。退任あいさつで「あれもこれも、これもあれも、もっともっとやりたかった」と無念を語った福島氏。在任8カ月半で示した「福島消費者庁」の足跡を振り返り、消費者行政の課題を探った。 * 福島氏は前政権で初代担当相を務めていた野田聖子衆院議員から担当相を引き継ぎ、「イチロー選手のようにコツンコツンとヒットを地道に打っていく役所になるべきだ」と、消費者庁のあるべき姿を語っていた。就任直後から課題として浮かんだのは、他省庁からの寄せ集めで作られた消費者庁に消費者目線の行政という意識を吹き込むことだった。 昨年9月、花王が特定保健用食品(トクホ)に認定されている食用油「エコナ」