1世紀に作られたアマイアの町を再現した3次元画像。ポルトガル南部のアマイア遺跡では、最新の非接触型技術を用いた調査が行われている。(ILLUSTRATION BY 7REASONS MEDIEN GMBH) 考古学者が過去を探るには、遺跡の発掘が不可欠だった。しかし今は違う。レーザーや地中レーダー、ドローン(無人航空機)を使う非接触型の技術で、考古学者の仕事が変わりつつある。 最新の例はポルトガル南部にあるアマイア遺跡。研究者らは、地中に眠るローマ時代の村落がもっとも栄えていたころの姿を3次元で詳細に再現した。遺跡から得られたデータによると、アマイアが栄えたのは1世紀ごろ。最盛期には2000人以上が住んでいたが、4世紀から徐々に減少し、中世には衰退していた。国際研究チームは多様な非接触型の手法を用い、アウグストゥス帝時代以降のこの町の変遷を突き止めた。 触らずに見るメリット 非接触型の手法