国産ロケット新時代の幕開け−−。H2Aロケット29号機が24日、商業衛星だけを載せた国産初の純商業打ち上げに成功し、発射基地の種子島宇宙センター(鹿児島県)関係者や見学者が喜びに沸いた。種子島では宇宙ビジネスが軌道に乗れば、地元の観光や経済活性化につながると期待が高まっている。 【写真と動画で見る】H2Aロケット29号機打ち上げ 発射地点から6.5キロの長谷展望公園には全国から約900人が集まった。午後3時50分。ロケットがごう音とともに飛び立ち、青空に航跡を描いた。 日本の宇宙産業発展を懸け、飛距離などを伸ばした高度化ロケットの発進。北九州市から有給休暇を使って訪れた会社員、松井孝紀さん(34)は「音と光が感無量。日本の技術力を世界に示すために、ぜひともプロジェクトを成功させてほしい」と声を弾ませた。同じ島内の西之表市から家族と来た瀬下直孝さん(62)は「4度目だがやはり胸に迫るもの