宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2016年7月20日、メディア向けに新型基幹ロケット「H3」の開発状況を説明した。H3ロケットは基本設計を終えて詳細設計段階に入り、2016年度内にはエンジンなどの地上テストも開始される模様だ。 H3ロケットは現在の日本の大型ロケット「H-IIA」と「H-IIB」を置き換えるもので、2015年度からJAXAと三菱重工業が協力して本格的な開発を行ってきた。今回の説明会は2015年7月以来ほぼ1年ぶりとなる。前回の説明会で示されたH3ロケットの概要を概ね踏襲しつつ、より具体的な検討結果が示された。 3バージョンで需要に対応 H3ロケットは、液体水素と液体酸素を推進剤とする第1段ロケット、第2段ロケットに固体ロケットブースター(SRB)を取り付ける構成で、これまでのH-IIA、H-IIBと基本的には共通している。ただし、液体推進剤タンクが大型化しているため、全長