小笠原諸島の西之島の噴火で2013年に新たな島が確認されてから、20日で10年になる。朝日新聞社機「あすか」からの3日の取材では、中央の火口や斜面から白い噴気が上がり、周辺海域は茶色や緑色に変色して火山活動が続いていることがうかがえた。 よく見ると、白いまだら模様で染まった台地が確認できた。この地で繁殖してきた海鳥が残したフンの跡だ。この日は台地の上で過ごしたり、上空を飛んだりするアオツラカツオドリ5羽とカツオドリ2羽を確認した。 噴火前は国内有数の海鳥の繁殖地だったが、島を覆った溶岩によって生態系がリセットされた。その後の推移にも注目が集まる。 これまでの国の調査などでは5種の海鳥の繁殖が確認された。植物の種や昆虫が海鳥に付着して持ち込まれて広がっていくことが予想されている。 ただ、今年になって海鳥の数が減少しているという。 「海鳥がすごく少なくなっている。今後、島の生態系がどうなってい