9月に行われる自民党総裁選で、無投票再選をもくろむ谷垣総裁の戦略が狂いつつある。 衆院選に向けて自民党の党員や地方議員らに、新しい「党の顔」を望む声が強く、安倍元首相らが出馬に意欲を示し始めたためだ。「候補者が乱立すれば、谷垣氏は出馬を取りやめる可能性もある」という観測も出ている。 谷垣氏は27日、国会内で開いた党の幹部会で、野田首相に対する問責決議案への対応について一任を取り付けた。席上、谷垣氏は「内閣不信任決議案を提出する権利も有している」と語り、野田政権との対決姿勢を強調した。 谷垣氏は、29日に首相問責決議案を参院に提出する考えだ。自民党は問責可決後は、法案審議に応じない構えで、谷垣氏ら幹部は地方遊説に出て、早期の解散の必要性を国民に直接訴えることを検討している。 谷垣氏は3年前の総裁選で、政権奪還を公約に掲げており、今国会で解散がなければ、公約を果たせなかったことになる。谷垣氏の