甲斐庄楠音(かいのしょうただおと)外伝(一) 学園都市の石畳をカルチェラタンに!という合い言葉をもとにあたかも治外法権の解放区がつくれるような幻想が夢と化し、学生運動が一段落終わりを遂げて、世の中に、ある達成感と共に挫折感が充満していた頃でしょうか。ふと手にした美術雑誌での特集記事による私の記憶によれば甲斐庄楠音は男色は男色でも彼の自意識は女性願望の役割だとそう思った。確か、もう廃刊になった「みずえ」かなにかの月刊雑誌だったと思うのだが、掲載された数枚の写真がよくよく見れば、被写体のなよっとした座り具合といい、いすの回りの調度品の具合といい、何か不思議な女の気配を漂わせていた。よくよく見れば確かに太り肉の老人が遠くを見るような面持ちで片手にお人形さんを抱いて写っていたように思う。おねえ言葉を操っていたふしはありや無しや?それとも女装の習慣有りや無しや?彼の描いた不気味な花魁の絵とともに鮮明
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く