ブックマーク / www.tozai-as.or.jp (3)

  • 手塚貴晴 - 屋根に暮らす「屋根の家 [1]」:私の建築手法

    これはわれわれの設計した「屋根の家」です。ことのはじまりというのは、「手塚さん、きてください」と呼ばれまして、その頃仕事がなかったのでいそいそとかけつけまして、話を聞きました。 だいたい建物をつくるという時は、「この人って何だろうな」と、心理学者みたいな感じで、相手の中から深層心理を引き出すようなことを一生懸命するんです。要は趣味とか好きなことだけ引っ張り出そうとするんです。調子に乗せてあげると、みんなその気になっちゃうんですね。 この家の方にも「面白いことは何ですか、何をして過ごすのが好きですか」と聞いたら、「この屋根の上でご飯をべるのが好きです」との答えが返ってきました。「この窓から出て、晩ご飯や昼ご飯ををべるのが好きです」と。実際に屋根に登っている写真を見せられたのですが、瓦が落ちかけたりしていてかなり危ない。「娘さんたちは大丈夫ですか?」「夫婦も一緒に四人で上がってまずから大丈

    blackspring
    blackspring 2012/02/04
    「建築基準法って何だろうと・・・何人かの建築家と話をしていた時のことです。建築基準法とは結局ふたつに集約されました。ひとつは住む人の権利を守ること。もうひとつは都市に対してちゃんと回答してあげること」
  • 手塚貴晴 - 屋根に暮らす「ふじようちえん [1]」:私の建築手法

    これは最近できた「ふじようちえん」です。 佐藤可士和さんというアートディレクターが私のところへ電話をしてきて、「幼稚園を建て替えたいっていう人がいるんだけど、手塚さんきてくれないか」と誘われたんです。佐藤さんとは昔、番組で会ったことがきっかけで、それ以来の知り合いだったんです。行ってみたらすごく大きな幼稚園なんですよ。今どき600人近く園児のいる幼稚園ってないと思うんです。日で3番目の規模だそうです。単体の建物としては最大だと思います。その幼稚園の雰囲気がなかなかよくて、「千と千尋の神隠し」に出てきそうなボロボロの木造の園舎だけどバカでかいんです。全部外廊下で懐かしい雰囲気がありました。園長先生に「これいいから、壊すのやめましょう」といいましたら、「実は雨漏りがいっぱいしていまして」と。「ここの園児は雨漏りの水を受けるのがものすごく上手いんですよ」なんていうんですよ。とはいえ、このままで

  • 内井 昭蔵 - 「建築と装飾」:東西アスファルト事業協同組合

    私自身、装飾とは人間の性に根ざしたもの、つまり欲望というか、肉体的あるいは精神的な渇望をいやす、最も質的なものとしてとらえています。装飾というと官能的ということをすぐに連想しますが、官能を超越した無私の法悦を求める心というように考えます。無私の法悦ということは、宗教に関連してきます。この世の人間のみじめさや苦しさから解放されるというか、あるいは救済されるという、灼熱した精神の高揚といったものが考えられます。こういった法悦を求める心とは、言葉を変えていえば、宇宙に同化させたい欲求ということでもあります。こうした渇望をいやす、最も質的なものが装飾であるわけです。しかし、それはややもすると功利的快楽というものに結びつく危険性があるだけに、これまでの歴史というものは、その否定と復権の歴史ではなかったかと私はとらえております。 人類始まって以来、装飾という火はずっと燃え続けています。現在、私た

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