SECTION 01 エンジンとシステムが不可分である理由 従来のガソリン車であれば、エンジン熱効率=燃費という近似が成立した。エンジンが直接タイヤを駆動し、変速機の損失を引いた残りが走行エネルギーになる、という単純な構造だったからだ。しかしハイブリッド車では、エンジンの軸出力が車輪に到達するまでに、複数の経路と複数のエネルギー変換段階を経る。この変換経路の構成こそが「システム」であり、その違いがエンジンに要求される最適設計を真逆の方向に分岐させる。 本稿の評価フレームワーク(4段階) 本稿では① エンジン諸元、② システム構造、③ 動的最適化、④ 測定サイクルとカタログ表記の順に考察する。 熱効率の数字(46% vs 41%)は①エンジン諸元という一要素にすぎず、HEV/PHEVでは間接的な要素になる。さらに②〜④を加味すると、観測される実燃費は公称値から乖離していく。 結果として、各社

