記録的な豪雨で氾濫した茨城県の鬼怒川では、決壊した場所からおよそ15キロも離れた上流でも、堤防が決壊する前兆とみられる「漏水」と呼ばれる現象が発生し、その様子が映像で記録されていました。専門家は「今回、被害が大きかった常総市以外でも決壊するおそれがあった」と指摘しています。 このうち、決壊した常総市の15キロほど上流にある筑西市関本地区にある堤防の上の道路を午前5時すぎに撮影された映像では、アスファルトの亀裂から泡のようなものが噴き出しているのが確認できます。午前7時すぎには、堤防ぎりぎりのところまで濁流がせまるなか、水と空気が噴き出している様子がよりはっきりと確認できます。 こうした「漏水」は、川の水位が高くなって堤防に水がしみ込むことで内部の圧力が高まり、水や空気が吹き出すことによって堤防が崩れる現象の前触れとされています。 河川工学が専門で早稲田大学理工学術院の関根正人教授は、「大き