ソフトバンクは、19の道府県とともに「自然エネルギー協議会」を設立すると発表した。孫社長によると「全国の耕作放棄地や休耕田の2割に太陽電池を設置すれば原子力発電所50基に相当する5000万kWの供給力を得ることができ、天候による発電効率の低下を考慮しても全国の電力需要の20%をまかなえる可能性がある」というが、これは錯覚である。太陽電池をいくら増やしても、原発を減らすことはできない。 原発の1基100万kWというのは常に出せる出力だが、太陽電池の出力はピーク値である。これは雨の日はゼロになるので、電力設備としては当てにできない。原発は1日中稼働しているベースロードなので、これを削減するためには火力を増やすしかないのだ。 図は1年中で電力消費が最大となる真夏の1日の電力需要の推移だが、このピーク値Pに合わせて設備投資が決まる。再生可能エネルギーの最大発電能力が5000万kWだとしても、設備投