福島第1原発の事故について30日、東京地方裁判所で初公判が開かれ、業務上過失致死傷の罪で強制起訴された東京電力の旧経営陣3人が無罪を主張した。2011年3月の東日本大震災に伴う原発事故に関する、初の刑事裁判。 起訴されたのは、東京電力の元会長の勝俣恒久被告、元副社長の武黒一郎被告、元副社長の武藤栄被告の3人。起訴状によると、3人は福島第1原発を津波が襲い原発事故が起きる可能性を予見できたにもかかわらず、安全対策を怠り、双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら44人を避難の過程で死亡させたとされる。患者たちは原発事故によって長距離、かつ長時間の避難を余儀なくされた。