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ブックマーク / honz.jp (7)

  • 『耳鼻削ぎの日本史』”やさしさ”から”見せしめ”まで - HONZ

    “耳鼻削ぎ”とは穏やかではない。というか、野蛮。現代人はそう感じるだろう。日歴史上で耳や鼻を削ぐといえば、戦国時代の話かな。敵の首をいくつとったか戦功を証明するのに、首だと持って帰るには重いから耳。いや耳だと左右二つ削いで数をごまかせるので鼻になったんだっけ。いやはや、戦国時代は血腥い…。 著者は日各地の“耳塚”“鼻塚”を訪ね歩き調査する。無惨に討たれた武士たちの耳や鼻が何百と葬られたというのなら、さぞや怨念が染み付いているだろう、怨霊話もあるだろう。耳や鼻を削ぐという行為の意味もみえてくるだろう、と思いきや。 なぜかどこへいっても「耳の神様が耳の聞こえをよくしてくださるところ」という話ばかりだったのだという。 私は日中の耳塚・鼻塚を訪ねてまわり〜(中略)けっきょくのところ、どこの耳塚・鼻塚からも不気味な怨霊譚が聞かれることはなかった。それどころか〜(中略)土地の人から愛され、ご利

    『耳鼻削ぎの日本史』”やさしさ”から”見せしめ”まで - HONZ
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    bluelive 2015/06/24
  • 『暴力の人類史』 人類史上もっとも平和な時代 - HONZ

    テロ、紛争、無差別殺人。世界は悲劇的なニュースで溢れている。人類は自らの手でその未来を閉ざしてしまうのではないか、と不安になる。ところが、著者スティーブン・ピンカーは大胆にもこう主張する。 長い歳月のあいだに人間の暴力は減少し、今日、私たちは人類が地上に出現して以来、最も平和な時代に暮らしているかもしれない にわかに信じがたいこの説を検証し、読者に確信させるためにピンカーは、人類の暴力の歴史を大量の統計データとともに振り返る。書が上下で1,300ページ超という並外れたボリュームで膨大な文献を引用しているのは、並外れた説の主張にはそれに見合った証拠を提出する必要があるからだ。しかし、ピンカーが「統計のない物語が盲目であるとするならば、物語のない統計は空疎である」と語るように、書はデータばかりが延々と続く退屈なものではない。持続的な暴力減少を示す圧倒的な事実の積み重ねとそのメカニズムに対す

    『暴力の人類史』 人類史上もっとも平和な時代 - HONZ
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    bluelive 2015/02/12
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...

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    bluelive 2014/08/03
  • 『無業社会 働くことができない若者たちの未来』 - HONZ

    いつのまにか浮き世はギスギスし、何かと言えば自己責任、である。お互い様とかお陰様という「生温い」言葉は流行らないらしい。「努力するものが報われる社会を」というスローガンもよく聞いたものだが、その意も「報われない者は努力が足りないのである(だから自己責任ね)」とすり替わりつつあるようだ。そして「こんな時代に負け組になったりしたら大変だ」という恐れの気持ちは、「いやいや、あいつらと自分は違う。あいつらは努力が足りんのだ。自分は大丈夫」と、恵まれないものや躓いたものを蔑視することで、しばし慰められるのだ。「情けはひとのためならず」って来どういう意味だったかしら。「甘やかすと相手のためになりません」でしたっけ? こうした自己責任の文脈で医療、介護、年金、生活保護、労働政策等々が語られる。甘えないでください、頼らないでください。経済的にも不安な世の中である。不安だと人は余裕をなくす。人のことまで構

    『無業社会 働くことができない若者たちの未来』 - HONZ
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    bluelive 2014/08/02
    年寄りほどこういった基本的な若者の状態の厳しさを理解していない。自分の年金が貰えるかだけしか頭になくなってしまった
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第9話前編 2018年10月01日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった… 「ミヤコ怪談」はメデ...

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    bluelive 2014/02/13
  • 『脳のワーキングメモリを鍛える! 』 前頭葉のフィットネス - HONZ

    物覚えが悪くなったのはいつ頃からだっただろうか、今となっては思い出せない。小学校の時から忘れ物は多かった人間だが、明らかに、最近、一皮むけたのだ。特に固有名詞だ。正解の直前までわかるのに「あれ」としか言えないもどかしさ。最近、物忘れがひどいんだよ…と友人に言ったら、「俺、今日、カタカナの“メ”が思い出せなかった。」と言われた。お互い、年である。“メ”がだめだったら、もうあとは“ノ”しかない。土俵際である。 書には、脳の「ワーキングメモリ」がいかに重要な機能か、さらに、どうすればそのワーキングメモリを強化するできるかが記されている。著者はノースフロリダ大学の心理学教授で、以前はスターリング大学生涯記憶・学習センターの所長だった人である。表示に書かれた副題は、「Train Your Brain to Function Stronger,Smarter, Faster」。私は迷わず手に取り、レ

    『脳のワーキングメモリを鍛える! 』 前頭葉のフィットネス - HONZ
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    bluelive 2014/01/29
  • 『WILDER MANN』ヨーロッパの獣人たち - HONZ

    ヨーロッパ19カ国で現在も行われている冬から春にかけての祭りに登場する「ワイルドマン」たちを撮影した写真集である。それにしてもじつに不思議だ。「なまはげ」も含め、なぜ北国の冬はこのような存在を必要とするのだろうか。 160点の写真に収められている衣装をそれぞれじつに個性的だが、全体を見渡すとどこか同じ匂いがする。毛皮、つの、仮面、ベル、麦わら、袋。使われている材料は類似性があるのだが、完成した姿はそれぞれに違う。それでいて、北国の冬であることは背景を見なくても判るのだからやはり不思議だ。 2000年前、カエサルに率いられたローマ軍団はガリアで彼らを見たのだろうか。ヨーロッパの子供たちは彼らを恐れるのだろうか。黒く塗られた顔、骸骨の仮面、竹馬、芋のビーズ、頭が木の箱の牛。もし、暖炉があるのなら、サイドテーブルに備え付けておきたい素晴らしい一冊だ。

    『WILDER MANN』ヨーロッパの獣人たち - HONZ
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    bluelive 2014/01/29
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