『耳鼻削ぎの日本史』”やさしさ”から”見せしめ”まで - HONZ

“耳鼻削ぎ”とは穏やかではない。というか、野蛮。現代人はそう感じるだろう。日本の歴史上で耳や鼻を削ぐといえば、戦国時代の話かな。敵の首をいくつとったか戦功を証明するのに、首だと持って帰るには重いから耳。いや耳だと左右二つ削いで数をごまかせるので鼻になったんだっけ。いやはや、戦国時代は血腥い…。 著者は日本各地の“耳塚”“鼻塚”を訪ね歩き調査する。無惨に討たれた武士たちの耳や鼻が何百と葬られたというのなら、さぞや怨念が染み付いているだろう、怨霊話もあるだろう。耳や鼻を削ぐという行為の意味もみえてくるだろう、と思いきや。 なぜかどこへいっても「耳の神様が耳の聞こえをよくしてくださるところ」という話ばかりだったのだという。 私は日本中の耳塚・鼻塚を訪ねてまわり〜（中略）けっきょくのところ、どこの耳塚・鼻塚からも不気味な怨霊譚が聞かれることはなかった。それどころか〜（中略）土地の人から愛され、ご利

[IkaMaru]

"集めた鼻が枡一升分になったものから住民の生け捕りを認める、というのである""非戦闘員である女子供も捕まえて、鼻だけいただくということも横行したようだ" 狂気の沙汰が合理的な手段となれば、人は何でもやるのだ

[BigHopeClasic]

“膨大な数の人の鼻を日本まで送り、かつそれをひとつひとつ数えては帳面に書き付ける場面”←ナチスによるユダヤ人虐殺が極めて機械的かつ合理的に回転したのとよく似ている。

[shoh8]

タイトルに強い語が並ぶ中、「やさしさ」という語に期待して記事を読みに行った自分が馬鹿だった

[garlicchives]

"Cobra effect"やね。手段の目的化は古今東西繰り返される愚行。▼逆に言えばいつの時代もその愚かさに気付いている人たちはいる。その意見に耳を貸せなかった独断/独裁がこの愚行を繰り返すんだろうね。

[urbansea]

タイトルが圧巻。

[u-chan]

土地の人から愛され、ご利益を信じられている耳塚はほかにも確認することができた--古代からある大きい神社のほとんどは、討ち死にしたまつろわぬ者達への怨霊鎮めのために建てられたものだから、それと同じ考え。

[maturi]

端数を略するのが当たり前になったのはいつなのか

[six13]

興味深い。麻木さんの書評はたまにホームランがあるな。

[kousyou]

これは清水先生の新刊だし前々から読もうと思っていた。

[tskk]

「吉川家18350、鍋島家5444、黒田家8187」参考になる

[comuchi]

はー、こわい！

[EoH-GS]

秀吉の朝鮮侵略まで「朝鮮出兵」とか「昨今様々な意見がある」「現代の倫理的価値観で侵略行為と決めつけることに対する異議」とか書きたくなってしまう心理は興味深い。

[paravola]

それが空前の規模でおこなわれたのが、豊臣秀吉の朝鮮出兵時だった。集めた鼻が枡一升分になったものから住民の生け捕りを認める、というのである。出兵した大名たちは、鼻削ぎに奔走する

[You-me]

日本の神様はだいたい祟り神だから祟られなければ健やかでいられるとかそういうあたりじゃないかしらねん

[quick_past]

でも所詮「死ぬよりマシ」「殺すよりはマシ」ってだけで、やさしさもクソもないと思うけどな。と、ラオウに脚一本くれてやったファルコを思い出す。

[morutan]

「死罪よりはよいというある種の優しさとしての時代があったのではないか」というところからあきらかな見せしめへの変容があるとするとその中心に死の軽重があるはずでそれとの相関は知りたい

[rimefile]

指を詰めるんは何でなん？何級の障害者になれるん？年金貰えるん？

[hikari53]

へえ

[Amrak]

"手段と目的がひっくりかえるとき、人も、集団も、正気を失うのかもしれない"

[hobohate]

耳塚の話とかもあるだろうから興味深い。これは本邦の話題であるが世界的に見たら色々奥深そう。

[shintan1234]

え？

[mitimasu]

耳・鼻は敵兵（成人男）を殺した証しと何かで読んだが。女子供に耳毛・鼻ヒゲはない（鼻は上唇まで）。侵略そっちのけで人取りにかまける部下への対策だから、枡一升に非戦闘員が含まれてたとは考えにくい

[longroof]

麻木久仁子さん久しぶりに見たらこんな書評を('･c_･` ) 今夜はお風呂で鼻も耳も丁寧に洗って保湿して労ってやろうそうしよう

[SndOp]

命を奪わないやさしさ

[gimonfu_usr]

（　朝鮮出兵　／　十六世紀　）

[a1ot]

「戦国時代、戦闘地域の住人を拉致して売りとばす行為が一般的に行われていた。そうした戦利品をむげに禁じても戦意があがらない。ここで秀吉は、集めた鼻が枡一升分になったものから住民の生け捕りを認める」

[FUKAMACHI]

すごいタイトルだ。おもしろそう。

[hiragumo]

目だ！ 耳だ！ 鼻〜！

[manotch]

耳削ぎ…梅川事件の話があるのかと思ってしまった。

[natu3kan]

顔を潰すことで社会的な死刑にして命まで取らないってのから、戦国時代の首級の合理由来で残虐度の方がメインになっていったのかあ。麻木 久仁子って久々に見た名前。

[wata300]

《「手段と目的がひっくりかえるとき、人も、集団も、正気を失うのかもしれない」と思わされる。》

[yamadar]

これは読んでみたい

[nananashi]

ご自身の不倫とその後のテレビ追放に重ねて読まれたのかと勘ぐってしまいますね。

[lli]

興味深い

[laislanopira]

"「罪一等減じる＝人命救済」から、「耳鼻を削いだ上で処刑する」形に"

[totoronoki]

“「手段と目的がひっくりかえるとき、人も、集団も、正気を失うのかもしれない」”

[KIKUKO]

気になる