・科挙―中国の試験地獄 世界史好きに超おすすめの本です。 「宋代以後、科挙は三段階をとり、まず地方で郷試(解試)を行ってその合格者を中央におくり、中央政府で会試(貢挙)を行い、続けて天子みずから行う殿試で最終的に決定するのがたてまえである。しかし後世になると、だんだんこの三段階の本試験に附属する小試験が追加され、清代になると非常に複雑なものになってきた。」 人類史上最難関の官吏任用試験である中国の科挙。第一回の587年から最後の1904年までの1300年間、その第一関門ともいえる郷試は3年に1度のペースで挙行された。試験場の南京の貢院には2万人もの受験者が押し寄せて、幾晩も独房に閉じこもって、世紀の難試験に必死の思いで取り組んだ。最盛期の科挙で最終合格者の進士になれるのは約3000人に1人。合格者は中央政府の高級官僚となり、権勢も財産も手に入れることができ、一族の繁栄が約束された。 四書五