作家の宮崎学さんが1日、福岡県警が県内のコンビニなどに暴力団を扱う雑誌の販売中止を要請したことは「表現、出版の自由の規制に当たり、違憲」として、同県に550万円の損害賠償を求め、福岡地裁に提訴した。 福岡県警は昨年末、県コンビニエンスストア等防犯協議会に暴力団を扱う雑誌、書籍の販売中止を要請。今年2月には書店団体にも同様に要請し、店頭では撤去が進んでいる。 訴状によると、県警が撤去を求めた出版物リストに、宮崎さんの著作を原作としたコミックが1冊含まれていた。 宮崎さんは作家活動の妨害に当たると主張。「『要請』とは名ばかりの『強制』。警察の担当課からの要請だけで過剰な自主規制が行われたことも看過できない」。県警は「表現の自由の侵害に当たるとは考えていない。(コンビニ側には)自主的な取り組みをお願いした」としている。