宮崎駿監督のアニメ映画「崖(がけ)の上のポニョ」の舞台とされる瀬戸内海の景勝地・鞆の浦(とものうら)(広島県福山市)の埋め立て差し止めを反対派住民らが求めた訴訟で、広島地裁は16日、現地で進行協議を実施、能勢顕男裁判長らが予定地を視察した。 裁判長らは、江戸時代に建てられた町家や、「常夜灯」と呼ばれる灯台などが並ぶ町並みを約40分間にわたり視察。反対派住民と県・市側担当者の双方も参加した。 反対派住民は架橋後のイメージ図のパネルを掲げ、海上の橋脚設置予定場所にブイを浮かべ、計画が景観破壊につながると説明。行政側は道幅の狭さや建物の老朽化の現状から架橋の必要性を強調し、能勢裁判長は興味深そうに聞いていた。 反対派は昨年4月、港の一部約2ヘクタールを埋め立て、全長約180メートルの橋を含む道路を建設する計画が景観を破壊するとして、埋め立て免許の差し止めを求め提訴。県と市は今年6月、国に免許の認