経済学者クルーグマン氏 五輪開催は合理的ではないポール・クルーグマン・ニューヨーク市立大学大学院センター教授(上)2021 / 7 / 18 2008年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者、ポール・クルーグマン氏はニューヨーク・タイムズなどを舞台にしたジャーナリストとしての活動でも知られる。時事的なテーマでの発言も多い。新型コロナウイルスによるパンデミックが今なお続く中、世界の今と未来をどのように見ているのか。作家でコンサルタントの佐藤智恵氏がインタビューした。 佐藤 今年4月に発表されたIMFの世界経済見通しによれば、2020年の日本の経済成長率はマイナス4.8%です。これは先進国平均のマイナス4.7%よりも低く、米国のマイナス3.5%よりもはるかに低い数字です。日本は欧米よりも感染者数を抑えられてきたのに、なぜこれほど経済が落ち込んでしまったのでしょうか。 経済成長率を生産年齢人口で見