電力大手のカルテルを巡って記者会見で頭を下げる中国電力の滝本夏彦社長(中央)=広島市で2023年3月30日、矢追健介撮影 中国、関西電力は30日、事業者向け電力販売でカルテルを結んでいたと公正取引委員会から認定されたことを受け、謝罪会見を開いた。一方、中部電力は公取委の決定を不服として取り消しを求める訴訟を提起することになり、電力業界は大きく揺れた。 「会社の信頼を失墜させ、巨額の課徴金納付命令を受けたことを厳しく受け止める」。中国電の滝本夏彦社長は記者会見で深々と頭を下げ、引責辞任することを明らかにした。2017年11月以降に関電と営業活動について意見交換する中で「私自身を含め、一部に不適切な行為があったことを確認している。独禁法への抵触を疑われてもやむをえない面があった」と述べた。 関電の森望社長も30日、大阪市の本店で記者会見し、カルテルに中心的に関与したのは岩根茂樹社長▽森本孝副社