弁護士の「就職難」という言い方を初めて見て、それが何をいっているのか分かった時、一瞬、違和感を覚えました。それはそうした事態への認識に対する違和感ではなく、この「就職」という表現に対してです。もちろん、法律事務所への就職という表現が間違っているわけはなく、むしろ業界内でもそうした言い方がなかったわけではありせんが、弁護士という仕事の独立した資格者のイメージからか、法律事務所への「入所」を除外して、企業への文字通り、就職、つまり、組織内弁護士を一瞬、連想してしまったからでした。 仮に法律事務所への「入所」を、「就職」と区別する感覚があったとすれば、前記イメージからして「弁護士資格=就職」というとらえ方があったのだ、という人もいるかもしれませんし、それも否定はできません。そもそも弁護士が「就職難」になるなどということは、弁護士自身も社会も、誰も思っていなかったことです。それだけに逆に、その信じ