2017年2月12日のブックマーク (3件)

  • 娘の試験合格のため賄賂に手を染める医師―観客の倫理観を揺さぶる『エリザのために』 - webDICE

    映画『エリザのために』 ©Mobra Films - Why Not Productions - Les Films du Fleuve - France 3 Cinema 2016 第60回カンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞した『4ヶ月、3週と2日』、そして『汚れなき祈り』で第65回カンヌ国際映画祭で主演女優賞・脚賞を獲得したルーマニアの巨匠、クリスティアン・ムンジウ監督の『エリザのために』が1月28日(土)より公開。登校の途中で暴漢に教われた娘を卒業試験に合格させるために奔走する医師と彼の家族を巡る物語だ。webDICEではムンジウ監督、そして娘エリザを演じた女優マリア・ドラグシのインタビューを掲載する。 汚職や不正が根深いルーマニア社会を背景に、ムンジウ監督は、あらゆるコネやツテを頼りになんとか娘をイギリスで勉強させたいと手を尽くす父親の尽力について観客の倫理観に問いかけている。

    娘の試験合格のため賄賂に手を染める医師―観客の倫理観を揺さぶる『エリザのために』 - webDICE
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    冒頭のメトロノームは、壊れかけの家族の歪みを整えるものなのか、それとも爆発する寸前の時限爆弾が時を数える無機質な音なのか。 一見平凡な家族は、一人の男・矢坂(浅野忠信)の出現によって狂っていく。彼の存在によって元々潜んでいた彼らの性が露呈していくとでもいったほうがいいのか。 夫(古舘寛治)には矢坂との過去に大きな秘密があり、(筒井真理子)は矢坂に惹かれて女としての顔を見せはじめる。事件が起こったとき、彼らは娘の存在を二人の罪だと言うが、父親に会ったことがない矢坂の息子(太賀)もまた、矢坂と映画には登場しないそのの罪なのだろう。 女たちは、皆、自分の頬を何度も叩く。矢坂がするのと同じように。 シェイクスピアの『マクベス』で、マクベス夫人が犯した罪に怯え、見えない血を何度も洗い流そうとするように、は自分にこびりついた汚れを、事件の時に矢坂が着ていた真っ赤な服の色を洗い流そうするように、

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  • 視覚を止めよ!湯山玲子&宮台真司が賞賛する映画『ブラインド・マッサージ』 - webDICE

    映画『ブラインド・マッサージ』トーク・イベントより、湯山玲子さん(左)、宮台真司さん(右) 日映画界にも数多くのファンを持つ中国の鬼才ロウ・イエ監督の最新作『ブラインド・マッサージ』の公開記念トークイベントが2月1日、アップリンク渋谷にて行なわれ、ロウ・イエ監督作『パリ、ただよう花』(2013)の公開記念時にも〈愛とセックス〉について熱いトークを交わした湯山玲子さん(著述家・プロデューサー)と宮台真司さん(社会学者)の再共演が実現。今作『ブラインド・マッサージ』について熱く語った。 「ロウ・イエ監督はものすごく脳に訴えてくるタイプの映像作家。いまは視覚優位の時代だと思うんです。インターネットが発達して視覚から得る情報でいっぱいになってしまって、その他の感覚が退化してしまっている。でも、この映画を観て最初に気付かされることは、視覚が閉じたところにより豊かな世界があること。そっちに生きたほ

    視覚を止めよ!湯山玲子&宮台真司が賞賛する映画『ブラインド・マッサージ』 - webDICE