日本の医師国家試験に合格する水準のAI(人工知能)が登場した。医療サービスを手掛けるスタートアップのファストドクターとAI開発スタートアップのオルツが共同開発した大規模言語モデル(LLM)ベースの生成AIだ。医師国家試験は、間違えてはならない「禁忌肢問題」もある難関試験であり、国産のAIがこれを突破する実力に達した意義は大きい。 両社が共同開発したAIに医師国家試験の問題を解かせたところ、2022年度の同試験の合格基準を上回る82%の正答率を達成したという。オルツが開発したLLMである「LHTM-2」をベースに、医学部の教科書や医学書、医師国家試験の過去問題集や模試などを追加学習させたうえで、画像認識用のCNN(Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)を追加し、禁忌肢問題などに対応するためのチューニングを施した。両社はこのAIを「医療AI-