遅ればせながら「出版月報」2月号「コミック市場2010」(出版科学研究所 ※毎年2月号がマンガ特集)を取りよせた。マンガ雑誌、単行本全部の売上は前年比2.3%減。ただマンガ単行本(流通系の「出版月報」では「コミックス」と呼ぶ)は1.8%増。単行本は、マンガを含む出版全体の市場ピークだった95年以後の15年ほどで5~6回は前年比増になっている。そのつど、コンビニ向け廉価版のヒットなど、出版の対応があった結果だが、今回は『ワンピース』単行本の巨大なヒットが主因とされる。ほかに『進撃の巨人』ヒットや『鋼の錬金術師』完結などの前向き要因もあったものの、記事によるとほぼ『ワンピース』一作に頼った前年比増だった。 〈仮に『ONE PIECE』が2010年にこれほど部数を拡大せず、2009年と同数程度の発行数としてシュミレートすると、コミックス全体では約2%程度のマイナスとなる。〉(同誌6p) 『ワンピ