教材独自に工夫 同じ人がずっと担当 「実績」はバラバラ 発達障害の可能性がある子ども専門の家庭教師が増えています。「教育を十分に受けさせたい」という保護者は多いのですが、学校の現場には、特別支援教育の知識や経験がある教師の数が十分ではないことも背景にあるようです。家庭教師の方に同行し、その授業の様子を取材させてもらいました。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼) 教材を次々と 授業に同行したのは、取材当時に愛知県内の中学1年だった男子生徒の家です。生徒の母親に話を聞くと、高機能広汎(こうはん)性発達障害と診断されたこの生徒は、図形の認識が苦手だったり、飽きやすく、集団行動にもなじめなかったりしたそうです。 家庭教師の大矢敦嗣(あつし)さんは90分の英語の授業の間、教材を次々と変えていきます。積み木を並べ、その通りにテキストの図形の色を塗り、9枚の動物の絵柄から一つだけ違うものを選ぶ…。集中力を